大阪・関西万博の目玉となっているイタリア館。
「芸術は生命を再生する」をテーマに、日本初公開となるファルネーゼのアトラス像や、カラヴァッジョの名画など、本物の芸術作品を展示する人気パビリオンとなっています。
しかし、その人気ゆえに予約なしでは数時間待ちになることも珍しくありません。
実は、万博公式の予約システムとは別に、イタリア公式アプリを使った「Fast Track(ファストトラック)」という予約方法があります。
この記事では、このイタリア館独自の予約システムを活用して、確実に入場するための完全マニュアルをご紹介します。
イタリア館の見どころ
イタリア館は大阪・関西万博の中でも特に人気が高く、予約なしでの訪問は長時間待ちになる可能性があります。
イタリア館は「ルネッサンスの理想都市」をテーマにした荘厳な建物で、万博の大人気パビリオンのひとつ。
その最大の魅力は、レプリカではなく”本物”の芸術作品を展示している点です。
日本では滅多に見られない貴重な芸術作品が展示されています。
イタリア館では、2世紀の大理石彫刻「ファルネーゼのアトラス」(日本初公開)や、カラヴァッジョの名画「キリストの埋葬」、さらにはレオナルド・ダ・ヴィンチの素描「アトランティックコード」など、国宝級の美術品が展示されています。
また、屋上庭園とレストランでの本格イタリア料理も楽しめるため、美術ファンだけでなく料理好きにも人気です。
イタリア館は必ずしも予約が必要ではないが・・・
実際に「予約なし」で訪問した場合、土日祝日には1時間半以上、平日でも1時間程度の待ち時間が発生しています。
「予約なし」でイタリア館を訪れた人の声によると、待ち時間は約1時間だったとのこと。特に混雑する土日には、さらに長い待ち時間が予想されます。
万博会場は広大で、他にも見たいパビリオンがたくさんあることを考えると、貴重な時間を並ぶことに使うのはもったいないでしょう。
効率よく見学するためには、事前予約が不可欠です。特に公式アプリを使った「Fast Track」予約システムは、万博公式の予約枠とは「別枠」で利用できる貴重な手段となります。
イタリア館公式アプリのダウンロードが必須
イタリア館の予約には、まず専用アプリ「Italy Expo 2025」のダウンロードが必須です。
イタリア館への優先入場を確保するためには、万博公式アプリとは別に、イタリア館独自のアプリをダウンロードする必要があります。
専用アプリを使うことで、万博公式の予約枠を消費せずに、イタリア館専用の「Fast Track」を利用することができます。
通常、万博のパビリオン予約は「2か月前抽選」「7日前抽選」「空き枠先着予約」「当日登録」の4つの方法があり、最大3枠までしか予約できません。
しかし、イタリア館のアプリを使えば、これらの予約枠を消費せずに別途予約が可能になるのです。これは万博を効率よく回るための大きなアドバンテージとなります。
イタリア館:公式アプリからの予約手順
アプリのダウンロードと基本設定は以下の手順で行います。
- スマートフォンのアプリストアを開く
- iPhone→App Store
- Android→Google Play Store
- 検索バーに「Italy Expo 2025」と入力
- 「Italy Expo 2025 – 公式アプリ」をダウンロード
- アプリを起動したら、右上の言語設定から日本語を選択(デフォルトはイタリア語の場合があります)
- ホーム画面で万博のイタリア館情報を確認できます
専用アプリをダウンロードして基本設定を済ませることで、イタリア館予約の第一歩が完了します。
アプリは日本語・英語・イタリア語に対応しているので、言語設定を確認しておきましょう。
「Fast Track」予約の具体的な手順
イタリア館の「Fast Track」予約は、アプリ内の特定のセクションから簡単に行うことができます。
「Fast Track」とは、イタリア館が独自に提供している優先入場システムのことです。これを利用することで、一般の入場列ではなく、専用レーンからスムーズに入場することが可能になります。
この予約システムを利用することで、混雑時でも待ち時間を大幅に短縮でき、限られた万博滞在時間を効率的に使うことができます。
「Fast Track」予約の具体的な手順は以下の通りです。
- アプリを起動し、画面下部のメニューから「訪問を計画する」または「Plan your visit」をタップ(右から2番目のアイコン)
- 「便利な情報」または「Useful information」をタップ
- 画面をスクロールして「イタリア館への優先入場を予約する」または「Fast track」の項目をタップ
- イタリア館入場予約ページが表示される
- カレンダーから希望の日付を選択
- 希望の時間枠を選択
- 予約人数を入力(同行者も含めた人数)
- 必要情報(名前、メールアドレスなど)を入力して「予約する」または「Register」をタップ
- 予約完了後、確認メールが登録したメールアドレスに送信される
- メール内またはアプリ上でQRコードが表示される
「Fast Track」予約の手順は比較的シンプルですが、人気の日時は早く埋まる可能性があるため、訪問予定日が決まったら、できるだけ早く予約することをおすすめします。
予約完了後に表示されるQRコードは、当日の入場に必要となるので必ず保存しておきましょう。
イタリア館予約の際の注意点とトラブルシューティング
イタリア館のFast Track予約を確実に行うためには、いくつかの注意点とよくあるトラブルへの対処法を知っておくことが重要です。
予約システムはオンラインで行われるため、インターネット接続や端末の状態によって問題が発生することがあります。また、予約枠には限りがあるため、計画的に行動することが大切です。
万博会場での時間は貴重。予約がうまくいかず当日に長時間並ぶことになれば、他のパビリオンを見学する時間が削られてしまいます。
予約に関するトラブルをあらかじめ想定し、対処法を知っておくことで、貴重な万博体験を最大限に楽しむことができるのです。
予約の際の主な注意点とトラブルシューティングは以下の通りです。
注意点
- 早期予約推奨: 人気の日時(土日祝日や連休)は予約枠が早く埋まります。少なくとも訪問予定日の2週間前には予約を検討しましょう。
- QRコードの保存: 予約完了後のQRコードは必ずスクリーンショットで保存するか、メールをお気に入りに入れておきましょう。
- 予約人数の確認: 家族や友人と一緒に行く場合は、全員分の人数を正確に入力しましょう。
- 時間枠の遵守: 予約した時間枠に遅れると入場できないことがあります。余裕を持って会場に到着しましょう。
- 言語設定: アプリの言語設定を確認し、理解しやすい言語に設定しておきましょう。
トラブルシューティング
- カレンダーが表示されない場合: アプリを最新版にアップデートするか、一度アプリを再起動してみましょう。
- 「Fast Trackページ」が開かない場合: インターネット接続を確認し、アプリのキャッシュをクリアしてみましょう。
- QRコードが表示されない場合: 登録したメールアドレスに送られるメールを確認するか、Eventbriteのウェブサイトにログインして予約を確認しましょう。
- 予約変更・キャンセルの方法: 確認メールに記載されているリンクから、予約の変更やキャンセルが可能です。
イタリア館のFast Track予約を成功させるためには、早めの計画と適切な準備が不可欠です。
上記の注意点を押さえ、トラブルが発生した場合の対処法を知っておくことで、スムーズに予約を完了し、当日もスマートに入場することができます。
「予約なし」でもイタリア館を見学するための裏ワザ
万が一「予約ができなかった」場合でも、イタリア館をあきらめる必要はありません。
イタリア館は人気パビリオンですが、予約が取れなかったとしても、時間帯や曜日を工夫することで、比較的スムーズに入場できる可能性があります。
万博来場者の多くは夕方までに帰る傾向があります。また、特定のイベント(夜)開催時間には人気パビリオンの混雑が緩和されることがあります。
これらの時間帯を狙うことで、予約なしでもイタリア館を見学することは可能です。
予約なしでイタリア館を見学するための裏ワザには以下のようなものがあります。
- 夕方以降の訪問: 17時以降、特に19時以降は比較的空いていることが多いです。これは「アオと夜の虹のパレード」という人気イベントの開催時間(19時30分〜と20時30分〜)と重なるためです。
- 平日の訪問: 土日祝日や連休に比べて、平日は全体的に混雑が少なくなります。特に火曜日と木曜日はねらい目。
- 早朝の開場直後: 9時の開場直後に並ぶことで、比較的早く入場できる可能性があります。
- イベント時間の活用: 「アオと夜の虹のパレード」などの人気イベント開催中は、多くの来場者がそちらに集中するため、パビリオンが空きやすくなります。
- 他のパビリオンで待機: イタリア館の混雑状況をこまめにチェックし、比較的空いているタイミングを見計らって訪問するという方法もあります。
予約をすることが最も確実な方法ですが、それが叶わない場合でも、時間帯や曜日を工夫することで、イタリア館を効率的に見学することは可能です。
特に夕方以降や、大人気イベント開催中の時間帯を狙うことで、待ち時間を大幅に減らせる可能性があります。
イタリア館の美術品を楽しむための豆知識
「美術品どう見ていいか何がすごいのか、わからない」と感じ方は多いのではないでしょうか?ここではイタリア館で展示物の鑑賞するときの豆知識を紹介していきます。
少しでも知識があれば、あなたがイタリア館で「本物」を見た時、より楽しめることでしょう!
「ファルネーゼのアトラス像」って?
ファルネーゼのアトラス像は、なんと1800年以上も昔、西暦150年ごろに作られた古代ローマ時代の大きな石の彫刻です。高さは約2メートル、重さは約2トン!
この像は、ギリシャ神話に出てくる「アトラス」という巨人を表しています。アトラスは罰として「空」を支える役目を与えられました。
彫刻では、アトラスが肩と頭で大きな丸い「天球」(空や宇宙を表す球)を一生懸命支えている姿が表現されています。
鑑賞する時のポイントはどこ?
この彫刻のすごいところは、アトラスが持っている丸い天球なんです。
よく見ると、その表面には48もの星座が細かく彫り込まれています!2000年近く前の人たちが見ていた夜空の星座が、そのまま石に残されているんですよ。
これは昔の人々の宇宙観を知る貴重な手がかりにもなっています。
また、アトラスの筋肉の表現や重いものを持つ苦しそうな表情もとても細かく作られていて、見る人の心を動かします。
このような芸術作品が1800年以上も前に作られていたなんて、驚きです。
カラヴァッジョ「キリストの埋葬」って何?
この絵の一番の特徴は、明るい部分と暗い部分のはっきりした対比です。暗い背景から浮かび上がる人物たちが、まるで舞台の上にいるかのように見えます。
これを「キアロスクーロ(明暗法)」と呼びます。
絵の中では、キリストの遺体を支える人たちの表情にも注目してみてください。カラヴァッジョは宗教画なのに、とても人間らしい感情(悲しみや疲れなど)を描いています。
特に、キリストの足元を持つお年寄りの顔は、実はカラヴァッジョ自身がモデルだと言われているんですよ!
また、キリストの体は理想化されておらず、本当に亡くなった人のように重さや傷が感じられます。これも当時としては珍しい表現でした。
レオナルド・ダ・ヴィンチ「アトランティックコード」
「アトランティック・コード」は、レオナルド・ダ・ヴィンチが残した手稿の中でも最も重要なコレクション。
「アトランティック・コード」という名前は、昔大きな地図帳(アトラス)サイズの台紙に貼られていたことからきています。
ダ・ヴィンチは左利きだったので、多くの文章を鏡文字(普通の文字を左右反対にしたもの)で書いています。展示を見るときは、この不思議な文字や、精密な線、図の配置などに注目してみてください。
500年以上前に描かれたこれらの素描には、現代の科学やデザインにも通じるアイデアがたくさん詰まっています。
本物ならではの紙の色合いやインクのにじみなど、デジタルでは味わえない感覚を大切にしながら、ルネサンスの巨匠の息づかいを感じる貴重な体験を楽しんでください!
なぜ大阪・関西万博で見られるの?
普段はイタリアのナポリ国立考古学博物館に展示されている貴重な作品です。今回、大阪・関西万博のイタリア館で特別に展示されることになり、日本で初めて見ることができるようになりました!
イタリア館は「芸術は命を再生する」というテーマを掲げています。この古代の傑作を通じて、昔の知恵や技術、そして宇宙への興味が私たちの時代まで受け継がれているんですね。
万博に行ったら、ぜひこの1800年以上の時を超えてきた宝物を自分の目で確かめてみてください。きっと忘れられない体験になるはずです!
イタリア館予約の完全攻略ガイド
大阪・関西万博のイタリア館は、日本初公開となる「ファルネーゼのアトラス」や、カラヴァッジョの名画など、本物の芸術作品を展示する人気パビリオンです。
この記事では、イタリア館を確実に予約する方法と、万が一「予約ができなかった」場合の裏ワザをご紹介しました。
イタリア館独自の「Italy Expo 2025」アプリを使った「Fast Track」予約システムは、万博公式の予約枠を消費せずに利用できる貴重なツールです。
早めにアプリをダウンロードして、訪問日が決まったらすぐに予約することをおすすめします。
特に混雑が予想される土日祝日や連休は、予約枠が早く埋まる可能性があるので注意しましょう。
予約ができなかった場合でも、夕方以降や平日の訪問、特に火曜日と木曜日を選ぶことで、比較的スムーズに入場できる可能性があります。
また、「アオと夜の虹のパレード」などの人気イベント開催中は、パビリオンが空きやすくなるという特性も活用しましょう。
このガイドを参考に、今後もうないかもしれない貴重な万博体験を最大限に楽しんでください。本物の芸術に触れる感動と、万博ならではの国際色豊かな体験があなたを待っています!