「陽性だったよ」
妻がニヤニヤしながら近づいてきて、僕に乗っかりながらそう言った2月のある日。
僕は32歳、妻は38歳。不妊治療を経て、ついに授かった命でした。
でも正直に言うと、その瞬間は嬉しさと同時に「え?まじで?これから何をすればいいの?」という戸惑いもありました。
もしかして、あなたも今同じような気持ちになったことありませんか?
この記事では、筆者が実際に体験ことから考えた「妊娠発覚後にやるべき10のこと」を、時系列順に詳しく解説します。
2025年最新の制度情報も含めて、これから父親になるあなたの不安を解消していきましょう。
プレパパの基礎知識:まず知っておくべきこと
そもそも「プレパパ」とは何か?
プレパパ(Pre-Papa)とは、妊娠発覚から出産まで約10ヶ月間の「これから父親になる男性」のことです。
プレパパが直面する3つの現実
① 妻との「差」は自然なもの
妻は体で妊娠を感じているのに対し、男性はじぶんが親になる「実感」が湧きにくい。
「おれが、、親になる?」って感じじゃないですか?
② 情報収集は夫の重要な役割
つわりで体調が悪い妻に代わって、制度や手続きについて調べるのは夫の大切な仕事です。
なんのダメージもない分、「知る時間」があるはずです。
③ 不安になるのは責任感の表れ
「本当に父親になれるのか」「経済的にやっていけるのか」という不安は、責任感がある証拠。
一人で抱え込まず、妻と話して共有することが重要です。
プレパパがやるべき10の準備【優先度順】
1. 妻の体調変化への対応準備【最重要】
まず最優先で準備すべきは、「つわり」が始まる前の理解度です。
要するに”妊婦さんに関する勉強をしておきましょう”
つわりの基本知識
- 発症時期:妊娠5〜6週頃から
- ピーク:妊娠8〜11週頃
- 個人差:全くない人から入院が必要な人まで様々
プレパパが今すぐできる5つの対策
🏠 家事スキルの向上
- 料理の基本
- 洗濯物の効率的な処理
- 掃除のルーティン化
👃 におい対策
- 整髪料、ボディソープの見直し
- 料理中の換気徹底
- 生ごみの即座処理
💬 コミュニケーション方法の変更
- 「大丈夫?」→「何かできることある?」
- 善意のアドバイスより”善行・共感”重視
- 感謝の言葉を意識的に増やす
⏰ 時間の使い方調整
- 帰宅時間の見直し
- 休日は妻の体調優先
- 趣味時間の調整
🚨 緊急時準備
- 産院の連絡先確認
- 妻の職場連絡先把握
- 近隣医療機関の場所確認
2. 妊娠・出産の基礎知識収集【重要】
最優先で調べるべき4項目
📅 妊婦健診スケジュール
- 健診頻度:妊娠初期は4週間に1回
- 費用:10〜15万円(自治体補助あり)
- 付き添い可能なタイミング確認
💰 出産費用と制度
- 出産育児一時金:50万円(2023年4月から増額)
- 出産手当金:産前産後休業中の給与約67%
- 高額療養費制度:帝王切開等の場合適用
👶 育児休業制度(2025年版)
- 男性育休取得率:30.1%(2023年度)
- 産後パパ育休:出生後8週間以内に最大4週間
- 新制度:2025年4月から出生後休業支援給付金で実質手取り100%
🏫 保育園情報
- 幼稚園・保育園に関する情報収集
- 申込時期とスケジュール
- 認可・認可外の違いを知る
3. 家計管理と資金計画の見直し【重要】
妊娠・出産にかかる費用一覧
項目 | 金額目安 | 備考 |
---|---|---|
妊婦健診 | 10-15万円 | 自治体補助で実質負担減 |
出産費用 | 50-60万円 | 出産育児一時金50万円支給 |
ベビー用品 | 10-15万円 | 必要最低限の場合 |
マタニティ用品 | 3-5万円 | 季節により変動 |
合計 | 73-95万円 | 実質負担:23-45万円 |
活用できる給付金制度
🎯 2025年新制度「出生後休業支援給付金」
両親がそれぞれ14日以上育休取得した場合:
- 従来の育児休業給付金67% + 新給付金13% = 計80%
- 社会保険料免除により実質手取り100%相当
💡 筆者家の場合:育休計画例
- 夫(32歳、年収420万円):1年間育休取得予定
- 給付金見込み:約162万円/年(非課税)
- 妻(勤続1年未満):産前産後休業のみ
4. 職場への報告と育休取得準備【重要】
報告のベストタイミング
🗓️ 妊娠初期(8-11週頃)
- 直属上司への個別報告
- つわりサポートの必要性を説明
- 育休取得意向の軽い言及
🗓️ 安定期以降(16週〜)
- 部署全体への正式報告
- 具体的な育休期間の相談開始
- 業務引き継ぎスケジュール
5. 夫婦での話し合い【必須】
今決めておくべき5つのテーマ
💰 お金の管理方法
筆者家の場合
- 夫:家賃・光熱費・食費
- 妻:マタニティ/ベビーグッズ、受診等に関わる費用
給付金等は妻が使えるようにしています
👶 育児分担の基本方針
- 夜間授乳の分担方法
- おむつ替え・沐浴の担当
- 保育園送迎の役割分担
👨👩👧👦 両親との関係調整
- 妊娠報告のタイミング
- 出産立ち会いの希望
- 産後サポートの範囲
💼 仕事復帰計画
- 保育園入園時期
- 時短勤務の活用
- 残業・出張への対応
🚨 緊急時対応
- 陣痛時の連絡方法
- 病院への交通手段
- 必要書類の保管場所
6. 両親・義両親への報告準備【重要】
報告タイミングの目安
安定期(16週以降)での報告が一般的ですが、つわりが重い場合は早めの報告も検討しましょう。
よくある「実家問題」への対策
過度な干渉への対応
- 夫が緩衝材の役割を果たす
- 「ありがたいですが、私たちで決めます」と丁寧に伝達
金銭援助への対応
- 事前に夫婦で方針決定
- 受ける条件・受けない理由を明確に
孫への期待管理
- 妻の体調を最優先に説明
- 適切な距離感の維持
7. 妻の健康管理サポート【継続的】
妊娠期別サポート方法
妊娠初期(0-15週)
- つわり対策(におい・温度管理)
- 精神的サポート(話を聞く・感謝表現)
- 病院同行(可能な限り健診に参加)
妊娠中期以降(16週〜)
- 身体的負担軽減(重いもの持ち・靴の着脱)
- マッサージ(足・腰・肩)
- 睡眠環境整備(抱き枕調整)
一緒に始めたい健康習慣
- 適度な運動:天気の良い日の散歩
- 栄養管理:葉酸・鉄分を意識した食事
- 睡眠改善:寝室の温湿度管理
- ストレス軽減:一緒にできるリラックス法
8. 出産準備用品の購入【中期以降】
Amazonプライムセール等で、まとめて買うのがおすすめ!
時期別購入スケジュール
妊娠中期(20-27週)
- マタニティウェア
- 妊娠線予防クリーム
- 抱き枕・クッション
妊娠後期(28週〜)
- ベビー用品の基本セット
- 入院準備グッズ
- チャイルドシート
必須アイテム と 様子見アイテム
💯 必須アイテム
- 肌着・ベビー服
- おむつ・おしりふき
- 哺乳瓶・消毒グッズ
- ベビーバス・沐浴用品
⏳ 後でもOKアイテム
- おしゃぶり(赤ちゃんの好み不明)
- スタイ(よだれの量に個人差)
- 大容量哺乳瓶(最初は小さめで十分)
9. 心の準備と父親としての意識
「父親になる実感」が湧くタイミング
筆者が体験した”小さないのち”を実感する瞬間:
- 📱 エコー写真を見た時 :「本当にそこにいるんだな」という実感
- 👋 胎動を感じた時 :妻のお腹に手を当てて「ぽこぽこっ」という小さな動きに感動
- 👶 性別判明時 :「娘のパパになるのか」という具体的なイメージ
- 📝 名前を考える時: 抽象的な「赤ちゃん」から具体的な「我が子」へ
無理に「父親らしく」しなくていい理由
完璧な父親を目指す必要はありません。
大切なのは:
- 妻の話を聞くこと
- 一緒に準備を進めること
- 不安も含めて正直に話し合うこと
自分でハードルを上げるのはやめましょう。
10. 将来設計と長期的準備【継続的】
一般的な教育費の積立計画
公立コース:約1,000万円(幼稚園〜大学) 私立コース:約2,000万円以上
今からでも出来る積立方法
- つみたてNISA活用(一択)
キャリアと育児の両立
短期的調整(0-2歳)
- 残業時間の削減
- 出張頻度の調整
- 在宅勤務の活用
長期的計画(3歳〜)
- スキルアップ継続
- 昇進への影響最小化
- 副業・複業の検討
2025年最新:プレパパが知るべき育児休業制度/変更
育児休業制度の大幅改正
🆕 4月1日施行
- 子の看護休暇→看護等休暇(小学3年まで拡大)
- 残業免除対象拡大(小学校就学前まで)
- テレワーク導入努力義務
- 育休取得率公表義務拡大(300人超企業)
🆕 10月1日施行
- 柔軟な働き方措置選択義務(5項目から2項目以上)
- 個別意向聴取・配慮義務
出生後休業支援給付金の創設
対象要件
- 両親それぞれ14日以上の育休取得
- 子の出生後8週間以内
- 雇用保険被保険者
給付内容
- 従来67% + 新給付13% = 計80%
- 社会保険料免除により実質手取り100%
よくある質問と回答
Q1: プレパパはいつから育休取得を検討すべき?
A1: 妊娠安定期(16週頃)から職場への相談開始がおすすめ。2025年の新制度を活用するなら、出生後8週間以内の取得が条件となります。
Q2: 妻がつわりで何も食べられない時のサポート方法は?
A2: 無理に食べさせようとせず、食べられるものを少量ずつ用意。水分補給を最優先に、におい対策(換気・調理法変更)も重要です。
Q3: 両親への報告で気をつけることは?
A3: 安定期以降の報告が基本。過度な干渉には夫が緩衝材となり、夫婦の方針を事前に統一しておくことが大切です。
プレパパとして大切な心構え
妊娠発覚から7ヶ月が経過した今、最も大切だと感じるのは「完璧を目指さないこと」です。
いろいろと想像して、情報収集したり考えたりすると思いますが
自分でハードルを高くすることも、自分で不安を煽るのもやめましょう。
こうして、この記事を読んでいる時点で「あなたは十分頑張っています」
今日からできる3つのアクション
- 💬 妻と30分だけ「将来の話」をする: 今の気持ちや不安を正直に共有
- 🏠 1つだけ新しい家事を覚える: つわりが始まる前の準備として
- 📋 職場の育休制度を確認する: 就業規則や取得実績をチェック
プレパパの皆さんへ
僕たちと同じように、これから父親になる準備をしている方へ。
焦らなくて大丈夫です。
完璧な父親なんて最初からなれません。大切なのは、妻と一緒に歩んでいこうとする気持ちだと思います。そう言い聞かせましょう。
不安になったとき、わからないことがあったとき、一人で抱え込まずに相談してください。
そして、この今しかない特別な時間を大切に過ごしてください。
一緒に、良いパパになりましょう!