2022年6月24日に公開の
『ベイビー・ブローカー』
非常に考えさせられる内容であるのと
「人の表面と背景、両方知ることで捉え方が変わる」
という体験ができる映画だと思いました
『万引き家族』の是枝裕和監督の映画だけあって
”解釈は見ている人に任せます”
という感じ
なにが正しくて、正解なのか・・
わからなくなるような感じが良いんですよね
というわけで、この映画について
ぼくが考えたことも含めて
レビューしていきたいと思います!
総合評価:☆☆☆☆
「見て良かったな」と思うくらい
満足度は高かったです
ふつうにやっていることは「絶対ダメなこと」
なんだけど
各シーンで「あ、こういう事情があったのか」
と後からわかってくる感じと
- ブローカー
- 子を捨てようとした母親
- 警察
3つの立場の関係性・心理の絡み合いが
とても面白かったです
「絶対にダメなこと」なんだけど
簡単に「ダメ」とも言えなくなるような事情を知った時
あなたはどう思うのか
そんな訴えをかけられるような映画でした
あらすじ
「万引き家族」の是枝裕和監督が、「パラサイト 半地下の家族」の名優ソン・ガンホを主演に初めて手がけた韓国映画。子どもを育てられない人が匿名で赤ちゃんを置いていく「赤ちゃんポスト(ベイビー・ボックス)」を介して出会った人々が織り成す物語を、オリジナル脚本で描く。古びたクリーニング店を営みながらも借金に追われるサンヒョンと、赤ちゃんポストのある施設で働く児童養護施設出身のドンスには、「ベイビー・ブローカー」という裏稼業があった。ある土砂降りの雨の晩、2人は若い女ソヨンが赤ちゃんポストに預けた赤ん坊をこっそりと連れ去る。しかし、翌日思い直して戻ってきたソヨンが、赤ん坊が居ないことに気づいて警察に通報しようとしたため、2人は仕方なく赤ちゃんを連れ出したことを白状する。「赤ちゃんを育ててくれる家族を見つけようとしていた」という言い訳にあきれるソヨンだが、成り行きから彼らと共に養父母探しの旅に出ることに。一方、サンヒョンとドンスを検挙するため尾行を続けていた刑事のスジンとイは、決定的な証拠をつかもうと彼らの後を追うが……。
映画.com:作品情報 解説より
この映画の良かったところ
前述のしましたが
「絶対にダメなこと」なんだけど
簡単に「ダメ」とも言えなくなるような事情を知った時
あなたはどう思うのか
これが この映画の訴えで
見ている人に考えてほしいポイントだと思いました
きっと、どんだけ考えても「正解」なんて出ないこと
だけど
目をそらさず、考えなきゃいけないこと
そういう
大事な時間となりました
現実でもどこかで、苦しんでいる人はいますよね?
理不尽、非情なことが起こっていて
不幸のどん底に落ち
結果、過ちを犯してしまう人がいる
「こんなはずじゃなかった」
「どうして、自分だけ」
では、その人はどうすれば良かったのか?
誰かに助けを、相談を、なんて選択肢が持てたのか
簡単に答えれるわけがない
でも
ぼくらに出来ることがあるとすれば
もうちょっと周りの人に
- やさしく接する
- 大事にする
っている気持ちを持つことだと思います
もし、嫌な人がいたとしても
この映画から学んだような
他人の背景を想像することをすると
少しは捉え方が変わるのかなと思いました
印象に残ったセリフ・シーン
序盤のほうで出てくるセリフ
「捨てるなら、生むなよ」
この言葉が最後まで、印象に残ってきましたね
この映画を見ている人は絶対に
「いや、そうなんだけど・・そうなんだけどさぁ・・」
って感じになると思います
そして、話が進み
とあるシーンの
「生まれてきてくれて、ありがとう」
この言葉が
胸に、刺さって刺さって・・
このセリフ
誰に向けて言ったのかは
映画を見て確認してきてほしい!
こんな人にオススメ
答えのないテーマを
考えてみることが面白いと感じる方は
この映画は見るべきです
重たい内容の映画ですが
登場人物それぞれに共感できる部分があると思いますし
これから親になる人にとっても
人の人生・命の重さを
深く学べると思います
この映画が向かない人
テーマが重たいので
そういうのが苦手な方もいるでしょう
最後のシーンも
見ている人に解釈がゆだねられるので
ちょっとモヤモヤするかも
「人」を表面だけで捉えない、他人の背景を考えさせられる映画
この記事では
『ベイビー・ブローカー』についてレビューしてきました
とても考えさせられる内容の映画でした
きっと、たくさん考えても正解は出せません
ですが
人を表面だけで、判断するのではなく
その人の背景を想像することで
視点が変わる
という体験ができる映画です
ヒトを偏った見方で捉えるのはやめよう
と改めて気づかされました
まだ見ていない方は
ぜひ、みてほしいですね!
この記事が参考になれば幸いです☺